中2向け勉強攻略BOOK オマケその1 ”勉強”を分解して考えてみよう

“勉強”を分解して考えてみよう

さて、2年生になりました。ここで、改めて”勉強”って何だろう? という疑問と向き合ってみようと思います。

 

  • 勉強の種類

よく言われることですが、勉強というのは「インプット型の勉強」「アウトプット型の勉強」に分けられます。

インプットとは「入力」のことで、インプット型の勉強というのは、単語や用語を覚えることや、学校や塾で説明を聞くこと、教科書を読むことになります。頭に入れる・理解することがメインの勉強ですね。一方、アウトプットとは「出力」。問題集や単語テストを解いたり、友達に説明したりしている時、アウトプット型の勉強をしていることになります。

 

  • インプットとアウトプットのバランス

インプットとアウトプットは、どちらか一方だけでは勉強とは言えません。2つのバランスが大切です。

例えば、単語や用語をひたすら覚えて、授業をまじめに全部聞いたとします。そうしてインプット型の勉強だけを完璧にしたとして、果たしてテストで点数が取れるでしょうか? 答えはNOです。ある程度の点数は取れるでしょうが、覚えた用語や説明された内容が“どのように出題されるのか”がわかっていないため、問われているポイントがわからずに答えられなかったり、問題への慣れが足りずに手間取ったりしてしまいます。

一方、アウトプット型の勉強ばかりしているとさらに悲惨です。問題集を何冊解こうとも、そもそも覚えていないので空欄ばかりになります。当然、テストでもほぼ白紙でしょう。普段ろくに勉強をしていないのに、テスト前に提出物だけは何とか終わらせている人(答えを写しているだけの人)は、このタイプですね。

では、インプットとアウトプットのバランスは、どれくらいが理想なのでしょうか。中谷の持論としては、

普段の勉強は インプット:アウトプット = 7:3

テスト前は  インプット:アウトプット = 4:6

という割合を意識すると、効率良く勉強ができるようになります。

普段から覚えるべきことは覚えておいて、覚えた部分を「どんな問題が出てくるんやろ?」と少しだけ解いておく。そしてテスト前は暗記をすばやく詰め終えて、とにかく問題を解き、問題に慣れていく勉強スタイルです。

 

  • 実は勉強で一番大切なのは「フィードバック」

インプットとアウトプットを意識して、暗記と演習を繰り返していけばある程度の成績向上は見られるでしょう。しかし、これは勉強の土台部分でしかありません。本当の勉強とは、フィードバック(feedback 帰還、戻ってくることの意)、つまり覚え直し・解き直しです。成績のいい子は、フィードバックのクオリティが違います。

覚えたはずの英単語をチェックしてみたところ、ある単語を間違えてしまったとしましょう。その時、

なぜ間違えたのか? 覚える時点でつづりを間違って覚えていた?

アルファベットの個数からして間違えている?

覚え方が悪かったのか? 書く量が足りなかった?

もっと声に出して覚えていれば思い出せた?

自分のインプット型の勉強には、何が足りないのか?

と考えをめぐらせましょう。

また、数学の問題集を解いている時は、1問でも間違えるたびに

なぜ間違えたのか? 問題文の内容は正しく捉えられていたか?

計算ミス? どうしてこんな計算ミスをしたのだろう?

式が違う? なぜこんな式を作ったのか?

なぜ正しい式が作れなかったのか?

問題文の重要な部分を見抜けていないのか?

自分のアウトプット型の勉強には、何が足りないのか?

と考えをめぐらせましょう。

とにかく、自分ができなかった理由を徹底的に自問自答してください。それが正しいフィードバックです。なんとなく解いて、丸つけをして、間違えた問題に×をつけるだけの勉強では、すぐに成績が頭打ちになります。

 

  • “勉強ごっこ”はやめよう

中学校における勉強は、インプット・アウトプット・フィードバックのいずれかに分類されます。もしどれにも当てはまらないとしたら、それは勉強とはいえません。例えば、ろくに頭に入らない状態で、マーカーで線を引いただけの作業。問題を真剣に読まずにすぐに諦め、答えを写しただけの問題演習もどき。はっきり言って、これらはただの“勉強ごっこ”です。

次の表を参考に、自分が今やっている勉強が、インプット・アウトプット・フィードバックのどれにあてはまるのか、常に意識してください。そして、それぞれの目的を達成しているかどうかを自問自答しつつ、本当の“勉強”をしてください。

 

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